MIスマートバンド6を活用する

MIスマートバンド6(MI band6)の発売

2020年の10月に発売されたMI band5から1年も経たずに、MI band6が2021年7月9日に発売されました。ディスプレイが大きくなり、SPO2(血中酸素濃度)が計測可能という触れ込みです。AmazonではXiaomi公式で5,990円で発売しています。私は一足先にグローバル版を購入して数ヶ月使っていますので使い心地などを書いていきます。グローバル版は、技適の認証を受けており、日本国内で利用可能です。MI band本体の操作メニューは英語であるものの、スマホからの通知メッセージなどは日本語表示が可能です。Zepp Lifeと呼ばれるスマホアプリで操作します。

MI band 6の特徴(抜粋)

  • 活動指数(PAI)の管理
  • ストレスモニタリング
  • 心拍数モニタリング
  • 睡眠モニタリング
  • 電話、メール、SMSなどの通知機能(スマホ連動)
  • 音楽再生(スマホ連動)
  • 30種類のワークアウトの記録
  • 14日間のバッテリー持ち(フル機能活用では実質4日〜5日程度)
  • 水深50m防水

MI band5と比較して

Mi Band 6のディスプレイはサイズが1.56インチ、解像度が486x152ピクセルとなっています。Mi Band 5は1.1インチ、294x126ピクセルでしたから、視認性が高くなっています。また、ディスプレイの大型化で操作性が向上し、スマホアプリを使わずband単体で操作できる事が増えています。

追加されたSPO2計測については、体内にきちんと酸素が取り込めている事を検査する目的ですが、MI band6は医療機器では無いのであくまで参考程度に考えておいたほうが良いでしょうか。

MI band5はモニタリング機能を全て有効にして約2週間の電池持ちでしたが、band6の「睡眠事呼吸の質(beta機能)」を有効にし、設定頻度を全て高めにすると4日程度の電池持ちになります。これくらいであれば許容範囲ではないでしょうか。

Zepp Lifeアプリ

MI bandを最初に使う時はiOSまたはAndroidのZepp Lifeアプリをインストールし、アプリからペアリングします。アプリを起動した画面は以下になります。

大型ディスプレイ

Mi Band 6のディスプレイはサイズが1.56インチ、解像度が152x486ピクセル。Mi Band 5は1.1インチ、126x294ピクセルでした。あまり大きくなると煩わしくなりますが、操作性はかなりアップしています。

メインディスプレイのそれぞれの機能の場所をタッチするとサブメニューに移動します。band5では画面を一旦タッチしてからメニュー一覧をスライドさせて目的の機能に移動していましたからかなり便利です。
多機能になった事でband6のメニュー一覧も増えていますが、量が多すぎますので表示メニューをカスタマイズし、減らす事ができます。

私の場合、普段もっとも使う通知とジョギング時のミュージックコントロールはショートカットメニュー(横スワイプで表示)に割り当ているのでディスプレイ設定はストレス〜アラームの4つのみです。

この1年ほどMI bandを使ってきてタイマーやストップウォッチは殆ど使う事がなく、イベントリマインダーもスマホアプリから設定する必要があるので使いづらく、使うのはアラームのみになっています。長時間の移動や乗換えタイミングなど到着5分前にアラームを設定しています。スマホのアラームだとアラーム音が鳴り響くので外出時には使いづらく感じます。平日の目覚まし目的にしてもアラーム音で起こされるよりはMI bandのバイブの方が心地よく目覚められます。

このように画面が大きくなった事で操作性が高くなりアラームの設定もしやすいです。

SPO2

MI Band6のウリとしているSPO2計測ですが、その精度を確認してみました。医療機器として認定を受けているパルスオキシメーターとMI band6とで同時計測した場合、2%-3%程度の誤差はありましたが、脈拍含めて大きな誤差はありませんでした。MI band6はバンドの締め方などでSPO2の測定値が変わる一方、パルスオキシメーターは98%〜99%で安定していました。パルスオキシメーターは例えばSPO2が90%を割り込んだ場合など、呼吸器疾患がある場合にこそ価値があるものですが、健康な人間が計測する限りでは比較や評価は難しいところです。

睡眠スコア

睡眠スコアの画面です。MI bandを着けたまま寝ると睡眠スコアが記録されます。深い眠り、浅い眠り、REM睡眠、覚醒時間と分かれています。また日中に昼寝をすると、仮眠が記録されます。

今回、睡眠呼吸の質という項目が加えられています。Betaの表記がありますので、最終的にどのような機能になるかはわかりません。100点満点のスコアのうち、90点以上であれば合格のようです。アプリ上での説明では、以下のポイントが記載されています。

  1. 就寝前に飲酒しない
  2. 横向きの姿勢で寝る
  3. 減量
  4. 運動

繰り返しになりますが、医療向けの製品ではありませんのであくまで参考に留め、寝る前のコーヒーを控え日中に適度な運動をしたり、自分に合った睡眠の工夫をするのが一番でしょうか。

ストレスレベル

ストレスレベルも定期的に計測してくれるので、わざわざ計測するというアクションは不要です。スマホは不要でストレスが高いかなと思った時にbandのストレス項目を確認できます。数値が高ければ深呼吸するというルーティンを作るのがおすすめです。時々計測されない時間帯がありますが、これは移動したり運動をしている時に計測しないように見えます。

心拍数

bandディスプレイの心拍数がそれなりの頻度でモニタリングしてくれるのでスマホアプリで確認する必要はありません。日常生活では歩き出すとbandが計測頻度を高めてくれるので、よく使う階段などでおおよそ心拍数がどれだけ上がったかを確認できます。

PAI(パーソナルアクティビティインテリジェンス)

MI bandには活動に反応して活動量を計測し指数化してくれる機能があります。心拍数を計測し活動量が増加すると、心拍モニタの頻度が上昇し、心拍数を細かく記録していきます。PAIは7日間の合計でスコアリングされます。これを100以上に保つ事で健康が維持されるとの事です。ロジックは公開されていませんが、年齢・性別・安静時心拍数・過去7日間の心拍数に基づきPAIスコアが計算されます。強度が低いウォーキングであれば加算される数字は小さいですし、強度の高い運動であれば数字は大きくなります。1週間前のデータは無効となるため、継続的な運動が必要です。1日全く活動しなくても構いませんが、数字はどんどん減っていきます。この数字を見ながら活動する事である程度の運動強度を意識し、PAIを100以上にし続ける事が推奨されています。このPAIは心疾患の予防の観点が主ですが、ダイエット目的にも活用できます。

PAIはその人固有の状況に合わせて管理されるので、その人にとっては早歩きのウォーキングも強い活動量という事であればPAIの値も大きく増加します。一方、それなりの運動を継続している人であれば意識して早く歩き、心拍数をそれなりに上げないとPAIカウントは増えていかないようです。

これらの仕組みによって、まずは自分の出来る範囲での活動から記録していく事で飽きずにモチベーションを長く維持できる仕組みとなっています。

軽く30分ほど運動した日は以下の通り、PAIが16ほどカウントされています。これも特段Zepp Lifeでワークアウトを開始・終了を指示しておらず、自動的に計測されているものです。PAIは高・中・低の3種類の運動量で記録されています。

通勤時や仕事での移動には少し早歩きしたり階段を使う事を意識するとPAIの数字が上がり、活動した実感が出てきます。PAIは100以上の数値を求めてより多く運動してもあまり効果は無いとの説明がありますが、これは心肺機能に限っての説明ですので、長い時間運動すればダイエットには効果があるでしょう。また、PAIの数値が上がれば上がるほど数字は増えにくくなる仕組みとなっているため、適度な数字を目安にすべきと考えられます。こういう数字を見る習慣をつけると、エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を使ったり、ひと駅分は歩こうかなという気にさせてくれます。

band計測対象のカスタマイズ

アプリの設定で心拍数モニタリングという項目があり、その設定は以下の画面の通りです。

ASICSのRunkeeperを併用する

(この章は「MIスマートバンド5を活用する」の再掲です)
ランニングをする方には絶大な人気があるASICSのRunkeeperというスマホアプリがあります。MI bandの説明には何も書かれておらず、正式サポートはしていないかもしれませんが、このRunkeeperでMI bandから心拍数を取得できます。また、Runkeeperは音楽を再生する事が出来ます。加えて定期的に音楽のボリュームを下げて、現在の距離、ペース、心拍数などを音声で読み上げてくれるのでなかなか便利です。太陽の下でMI bandの小さい画面の文字の心拍数を見るのはかなり厳しく、音声のほうが便利です。MI bandも音声読み上げ機能はありますが、Runkeeperの方が本格的です。

RunkeeperとMI bandのペアリング

Runkeeperの設定画面を開くと、アプリ、サービス、およびデバイスという項目があり、さらにデバイス&ハードウェアという項目があります。

ここからペアリングします。ペアリングの際は、Zepp Lifeアプリを終了させ、MI bandの画面を点灯させたまま行うと認識しやすいです。

RunkeeperとMI bandの音声ガイド

実際の音声ガイドについては以下の項目が選択できるようになります。MI bandの情報は平均心拍数と現在の心拍数の読み上げが可能です。心拍数ゾーンという項目もありますが、これはMI bandでは利用できないようです。

Runkeeperの読み上げは数分単位、距離単位と細かな設定が可能ですので、ペースの調整に役立ちます。以下は7分弱/kmのペースで5km走ったRunkeeperの分析データです。ずっと同じペースで走っていますが、スタートから10分までは心拍数が急に上昇しその後はスッと落ちています。このあたりは少し見た目でわかりやすくなっていて数秒毎で平均値を取っているようにみえます。iOSの場合、Runkeeperの結果はヘルスケアに取り込めます。

MI bandと、Runkeeperを活用し、ペースを意識しながら走る(Runkeeperは自転車の計測も可能です)ことや、もっと遅いゆっくりとしたペースで家族や友人と会話を楽しみながら走るのも良いものです。